『就活講座、国家試験へ』
4月に入り学校が始まりそうな頃、世間はコロナ禍で活動自粛やマスク着用といったことが叫ばれていた。
重症者が増え、緊急事態宣言が発令され、大学も講義を映像配信することが決定した。
そのため、外に出ることはほとんど無くなった。
いつもは通学に1時間以上かかるところ、映像授業となったため移動に時間を取られることもなく好きな時間に勉強することが出来た。
しかし、3年生の講義は半分以上が実習であるため、実際に自分たちで実習する機会が奪われてしまったことは非常に残念だった。
映像で先生が実習の様子を見せてくれるものの、見るのと実際にやってみるのでは全然違う。
自分でやってみないと手技は身につかないからだ。
このような状況で日々は過ぎ緊急事態宣言も解除された。
それに伴い、6月に入った頃、大学から対面講義を一部始めるという連絡が来た。
私は実習が出来るのではないかと少し期待したが、座学のみ対面講義だった。
がっかりしたが家族以外の人に会えることは嬉しかった。
また、大学で一部講義が再開出来ることは、完全に元の生活に戻れる兆しでもあったため前向きに捉えるようにした。
6月下旬には就活講座も始まった。
いよいよ社会人になるための準備を始めなくてはならないということで胃が痛い。
就活も大事だが、まず国家試験に受からなければ内定も取り消しになるので国家試験の勉強もしなければならない。
日々の講義を理解していないと国家試験の勉強も捗らない。
また、煩雑に記されている教科もあるため、分かりやすいように色んな参考書から自分でノートに情報をまとめる必要がある。
私はその作業が本当に苦手だ。参考書に載っている内容は全て大切なことだと思うからだ。
そこで先生にまとめ方を聞くと、教科ごとではなく、関連するものは並行してまとめる必要があるそうだ。
例えばタンパク質についてまとめるなら臨床化学だけでなく生理学や病理学の内容も同時に記す必要がある。
そうしなければ、バラバラの知識になり、思い出しづらく、病名を聞いても何が原因で発症しているか分からないままになるからだ。
これらのことを意識して、これからはノートを作り、国家試験の問題を解き、分からなかったところは追加でまとめるなど工夫して、勉強に取り組みたいと思う。
家で集中出来ないときは地元の青少年活動センターに行こうと思う。
大学 バイオサイエンス学部 3年生 Z.S.さん