奨学生の近況1|2020年度 後期

『卒業に向けて』

 

2020年、私の大学生活最終年度はコロナウイルスの世界的な流行により、多くの人が混乱している中で終わりに近づいてきている。しかし、そんな中でも自分の将来のためにすべきことが数多くあり、課題を一つひとつクリアしていくことで充実した毎日を送っている。特にこの1ケ月は教育実習を経験したり、卒業研究に取り組んだりと学生生活の集大成として非常に多くの学びがあり、新たな挑戦へとつながるステップアップを実感できる時間を過ごすことができた。ここではその教育実習での学びと卒業研究について記していきたい。

 

11月の初めから中旬にかけて姫路市立の中学校で教育実習を経験した。本来は3週間の予定がコロナウイルスの影響で2週間に短縮されたが、多くのことを学ぶことができた2週間であった。その中でも最も大きな学びは、教えることの難しさを実際に経験したことである。これまでは自分自身が学習し、自分自身が理解できるだけでよかったのだが、多数のそれもそれぞれが能力の違う生徒たちに教えるとなるとより多くの知識と技能が必要であると痛感した。また、社会人として教育者としての責任感を持たないといけないと強く感じた。4月からは講師登録をして講師として教育に従事したいと考えている。そのため、生徒たちからはもちろん保護者の方や地域の方から信頼を得ることができるようにこれまで以上に気を配り、日々成長していきたいと思う。教育実習を経験して、自分ができていないことの多さを実感し、明確な課題を持つことができた。今後はその課題をクリアするために精進していきたい。

 

卒業研究では「道徳教育の可能性」について研究を行っている。いじめでの自殺や不登校が多発している現在の教育現場において、新学習指導要領から施行された道徳の教科がどのように作用し、どのような可能性を秘めているのかについて興味を持ったのがきっかけで研究に取り組むことになった。4月から教育に携わろうとしている私は卒業研究を卒業するための課題として終わらせるのではなく、将来につながる中身のある研究にしていきたい。そのためには自身が決めたことには妥協をせず、懸命に取り組んでいきたいと思っている。

 

大学生活も残りあと数ケ月となったが、悔いの残らないように一日一日を生活していきたい。

 

大学 社会学部 現代社会学科 4年生 N.K.さん