『奨学生レポート』
私には、小学校の教員になるという夢がある。
その夢を持った理由と今後その夢に向かってどのように大学生活を過ごしていくのかについて奨学生レポートを書きたい。
私が小学校の教員になろうと思った理由は3つある。
まず一つ目は、父である。
父は現在、地域の子供たちにボランティアで勉強会を開き、仲間とともに勉強を教えている。
父が学生の頃、同和地区の進学率が悪く、父自身も大学を中退して、コンプレックスを持ったことがあったため、そうした思いを地域の子供たちにしてほしくないと思い、勉強会が始まった。
私自身も高校時代に勉強会に参加し、地域の中学生たちに勉強のアドバイスや、わからないことを教えたりすることで、教師になって父の思いをつないでいきたいという気持ちを持つようになった。
二つ目は、父の勉強会で育った教え子の存在である。
その人たちは学生の頃、父のもとで勉強し、今は教師となって実際に教壇に立っている。
そして、父と一緒に勉強会で地域の子供たちに勉強を教え、「こうした先生になりなさい」と私に教えてくださる目標の先輩である。
私はその人たちと出会い、教師になりたいという思いが強くなった。
三つめは、同和地区に生まれたことである。
私は、同和地区で生まれ育ったことで、解放学級に参加した。
解放学級では、昔の同和地区の人たちが勉強するのに苦労してきたことや、ボランティア活動などで地域に貢献することの大切さを学んだ。
解放学級には学ぶことの大変さや大切さを教えてもらった。
そして教師になるために、まずは大学生活をきっちりとすることが大切である。
私は現代社会学科なので、小学校の教員になるためには通信教育で他の人よりも多く単位を取り、勉強していかなければならない。
学部の勉強はもちろんのこと、他の人よりがんばっていきたい。
自分で設定した目標を見失わず、三年後の採用試験に向かって仕上げていく。
さらに、アルバイトでも教育にかかわることをしていきたい。
地域の勉強会で中学生たちに勉強を教えるときに自分自身で勉強するのよりも難しかった経験がある。
なので、アルバイトでも実際に生徒に対して勉強を教えることで自分自身のスキルを上げていきたい。
また、朝田教育財団の奨学生として、差別のことを学び、差別と向き合っていきたい。
奨学生の集いなどでは、これからの差別と闘っていけるような事を他の奨学生と話し合っていきたい。
教師になるためには今のままでは課題が山積みであるので、これからの三年半を有意義に使っていきたい。
大学 社会学部 現代社会学部 1年生 N.K.さん