奨学生の近況4|2016年度 前期

『卒業後の進路、夢、希望』

 

私は、大学卒業後、絵を活かせる職業として、デジタルでイラストを描く仕事をしたいと考えています。

そのために、現在はスキルをつけるため、時間があればデジタルの絵を描いています。

画力を身につけるため、絵を描くこと以外にも出かける時に雲を観て、光の当たり方などを観察しています。

またインターネットで絵の上手な人がアップロードした画像を見て、どのように描いているかなどを考え、実際に自分も描いています。

その他、絵の上手な人が出した技法書を購入して新たな知識を得ています。

 

今は、インターネット上に、優れた絵や多くの技法を書いているブログなどがあり、調べれば出てくるし、絵は描きやすく、学びやすくなっています。

この環境は自分にとって、とても幸運なことであると考えています。

また、インターネットで上手な絵を描いている人に、メールで添削していただき、アドバイスをもらうことができるので、これもデジタルで絵を描く大きな利点です。

今ほどインターネットが発達していなければ、アナログだけで絵を描く人の数は今よりも少なかったと考えています。

私はインターネットが発達している現在に生まれて幸運だと感じています。

 

絵を描くことは、画力が向上するだけではなく、風景を観察することで身につく観察力、光の当たり方や立体を考えることで身につく新たな考え方、普通なら見落としがちな絵に活かすことのできる新たな発見、視野の広さ、絵に関する知識を深めること、今までと違う物の見方が身につきます。

これらのスキルは、一つ成長することで、さらに新たな物が成長するので、人間としても成長できます。

このことも絵の魅力だと私は考えています。

 

また、絵の成長に終わりはなく、ひとつ成長すると、また新たな目標ができるので、いつまでも成長し続けることができると考えています。

 

絵の仕事は、クライアント側が「絵を趣味で描いているのなら、報酬は安くてもいいはず」という考え方が根付いているので、アニメーターなどの報酬はとても低く、生活に困るほど低賃金です。

絵を描くというのは特殊技術で、他の人が真似できないことです。

絵を描いて仕事をしている人に相応の報酬を支払わなければ、日本の文化といわれるアニメ、ゲームなどが衰退していきます。

海外の会社などのクライアントからの依頼は報酬が高いので、このままでは絵を描く人は、海外に行くことになります。

私は、日本に生まれ、日本に誇りを持っているので、日本で仕事をしたいと考えています。

日本の会社が絵を描く人に相応の報酬を支払う社会になってほしいです。

 

大学 人文学部 総合人文学科 1年生 Y.K.さん